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毎日、水族館や博物館・美術館に通うショップスタッフならではの、旬でレアなお便りもあるかも!? ぜひご覧ください。

【手わざを訪ねて】Vol.4 中神牧子さん/ガラス作家 

当社運営のミュージアムショップでお取り扱いさせていただいている作家さん、職人さんの手仕事にふれる読みものです。

 

富山市ガラス美術館ミュージアムショップでは、2024年4月19日より6月9日まで、ガラス作家・中神牧子さんのガラス作品を期間限定販売しています。



去る5月5日には、お客様ご希望のイラストやメッセージを、購入作品に中神さんがその場で彫り込む「DrawingDay」というイベントを開催いたしました。今回はイベントの様子を中心に、作家さんへのインタビューをご紹介いたします。 



●5月5日「DrawingDay」イベントの様子


シンプルなガラスに絵が入ることで、誰かの特別な一品になる−。そんな素敵なイベントの様子をご覧ください。



●ガラスとの出会いや作品作りで大切にしていることなどお聞きしました



−ガラスを始めたのはいつですか?


20歳の時です。愛知教育大学に進学し、陶芸・ガラス・漆・織物・金属の5専攻からいくつか習った結果、3年次にガラスに絞りました。

 

−なぜ、ガラスにしようと思ったのですか?


個人的にやるのが一番難しいのがガラスだと思ったんです。溶解炉にガラスを溶かすにしても、一人で思いついた時にパッとやるのって大変ですよね。将来的に考えても、織物だったら織機を自宅に置けばすぐできますし、陶芸教室も比較的多くある。でもガラスはそのハードルが一番高そうだから、大学ではガラスを勉強しようと思いました。



−作品作りで大切にしていることはありますか?


シンプルさ、ですね。

ガラスが主役というより、何かを入れるためのものと考えています。ワインを飲むため、食べ物を入れるため、あくまでメインは食事で、それを楽しめるようなものにしたいと思っています。

そして、制作に入る時は自分の気持ちが「良い状態」でやることを大事にしています。リズムや心持ちを良いように保つこと。ガラスは熱によって自然に動いていくものなので、その柔らかいラインを大事にするよう心掛けています。 



−ヨガを習われているそうですが、その影響もありますか?


自然に柔らかくという意味では、趣味のヨガが役立っているかもしれませんね。ヨガの呼吸を得ることにより、制作の時の呼吸もリラックスしてできるようになりました。コロナ禍に瞑想も習ったりしていて、今この瞬間を大事に思って、制作に向き合えるようになりました。

 

−コロナ禍の作品「いのりおばけ」はその賜物ですね。


手を合わせて祈る、「いのりおばけ」ですね。ご先祖様への感謝、生き物の命をいただくことへの感謝など、普段忘れがちな気持ちを大切にしたいなという思いで作りました。同時に、コロナが早く収束しますようにという祈りも込めて描いた作品です。 



−コロナ前後で、制作面で変わったことはありますか?

吹きガラス制作の時は、これまではアシスタントに息を入れてもらっていたんですが、感染症対策で吹き竿に口がつけられず、「ブローホース」というチューブのような道具を用いて一人で作るようになったんです。

前は取扱いが面倒で嫌いだったんですが、チューブを自分で吹きながらやる方が欲しい量だけ息が入れられて、より思い通りの制作ができることに気付いて、今では手放せない道具になりましたね。



−最後に、ガラスの好きなところ、嫌いなところをお聞かせください。

やはり、透明なところがおもしろくて惹かれています。そして、息を入れることで形を変えること、重力で落ちていく自然なラインも魅力です。カチッと決めるより、重力でスーッと伸びて落ちていくラインにちょっと手を添えて、形を決めていくのが好きです。

嫌いなところは…、作品が割れないように梱包が大変なのがちょっと嫌ですかね(笑)。


 

優しい語り口、穏やかな物腰の中神さん。

その柔らかさが表れた作品をぜひ一度ご覧ください。期間限定販売は6月9日まで、富山市ガラス美術館ミュージアムショップ(Instagram )にて開催中です。



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